写凡珠

ニコン Z f で京都を中心とした関西の風景を撮っています。しゃぼんだま、と読みます。

同一写真家の写真展を2つ見てセンサーサイズについて思ったこと

ハービー山口氏の写真展が2つ同時期に梅田で開催されていて、私の方も時間を取ることが出来たので観に行ってきました。

2つの写真展の両方から共通で感じたのは、ハービー山口氏は、人間の善さや風景の美しさを「極めて自然に」引き出すことが出来る方なのだな、という事です。

この「極めて自然に」というところがハービー山口氏が名写真家たる所以なのだろうと思います。

逆に2つの写真展で大きく違いを感じたところもありました。おそらくは35mm判のフィルム主体であろう(もしかしたら一部デジタルの35mm判フルサイズセンサーで撮られたものを含む)ライカの作品は、どれも階調性に優れ、その場の雰囲気を優しく伝える写真でした。一方で、m43 の Lumix GX8 の方は高精細でメリハリの効いた絵作りになっていました。マラッカという場所で撮った写真なのであえてそのような現像をしている可能性もありますが、同じ写真家でも機材が違えばここまで絵作りが違うものかという驚きがありました。

センサーサイズが小さければ、今の技術では基本的には階調性は犠牲になりますが、一方でシステム全体をコンパクトにまとめることが出来ます。システムがコンパクトであることで捉えることが出来るシャッターチャンスもあるはずです。一方で既にフルサイズのセンサーはフィルムに匹敵する諧調性を持つと言う話もあります。どちらかの方向性が絶対的に正しいということはないと思いますが、2つの写真展が見せる違いはおそらくこのトレードオフによるものだろうと考えています。

と、そこまで考えて、これまで何度か考えることがあった所有する FX と CX のシステムを APS-C もしくは m43 のシステムに一本化するというアイデアを迷いなく吹っ切ることが出来ました。

多少自己完結な理解も含みますが、今回の気づきから、どうせ両立できないトレードオフがあるんだから、レンズ交換式のカメラシステムを FX の D750 と CX の Nikon1 J5 で2つ持っててもいいんだ〜、と自分の趣味への散財を肯定することが出来ました、とさ。(なんのこっちゃ)

ところで、阪急うめだ本店では、ライカTの阪急梅田限定のマルーンカラーを取り扱っていて、ニコン派の私も心惹かれるものがありました。