写凡珠

ニコン Z f で京都を中心とした関西の風景を撮っています。しゃぼんだま、と読みます。

カメラ沼9年を振り返ってみる

今週のお題「人生で一番高い買い物」

私の場合、趣味の範疇では一番お金を使ったのは多分カメラです。いわゆるカメラ沼というやつですね。一方でそろそろこのカメラ沼もそろそろアガリかもなと最近思い始めたところでもありますので、話として特に面白い部分もないですが、記録も兼ねてちょっと振り返ってみようと思います。

photordinary.hatenablog.com

表計算ソフトを使って自分のカメラ史をまとめてみました。カメラ趣味を始めたのは 2013 年からですが、このブログを始めたのは 2015 年夏からです。

使ったマウントは 1 マウント、F マウント、マイクロフォーサーズ、X マウント、EF-M マウント、Z マウントの合計6種類。カメラは合計 18 機種を使ったことになります。

2013-2015 ニコン時代第一期

カメラ趣味を始めた 2013 年から 2015年ぐらいまでの間は F マウントのニコンフルサイズ機(D750, D600)と小型ミラーレスの Nikon1 (J5, J3) を併用していました。この時に自分の画質の基準がフルサイズに設定されてしまったような気がします。

また、ニコンの操作体系、発色が自分の中でスタンダードになったようにも思います。 2015年 10 月に F マウントの大三元標準ズームを手に入れるのですが、これが却って F マウント離れのきっかけになってしまいました。

2016-2017 完全にミラーレスに乗り換える

フルサイズ一眼レフの大きさ重さと、1インチセンサーミラーレスの画質に不満持ち、2015 年の夏ぐらいからマイクロフォーサーズ富士フイルムのミラーレス機の情報を集めるようになりました。今は無きグランフロント大阪パナソニックセンターに写真展ついでに LUMIX を見に行ったこともありました。その後、2015 年末から 2016 年にかけて富士フイルムの X とパナソニックマイクロフォーサーズに切り替えました。

2016 年は富士フィルムパナソニックの併用だったのが2017 年に一度富士フィルムに一本化し、同じ年の後半にはキヤノンの EF-M 機も併用するようになりました。

富士フィルム機を使っていた 2016 年から 2019 年ぐらいまでは、私の住む京都はオーバーツーリズムで撮影があまり楽しめませんでした。ちょっと離れたところに行く機会を作ってスナップでサクッと写真を撮るということを楽しんでいました。この目的と何気ない風景を美しく魔改造して仕上げる X シリーズがぴったり合っていたと思います。

2017 年ぐらいには完全にミラーレス派になっていて、当時デジタル一眼レフしかラインナップに抱えていなかったニコンの高画素機 D850 の発表を若干冷ややかな目で見ていた部分もありました。まさかその後同じ 4575 万画素センサーを抱える Z7II を手にすることになるとは当時は夢にも思いませんでした。

X-H1 と見守った激動の 2018 年

その次の年である 2018 年は振り返ってデジタルカメラ史において激動の一年だったんじゃないかなと思います。

まず、2018 年3月ぐらいにその後のロングセラーとなるキヤノンの EOS Kiss M とソニー α7III の発売がありましたね。

当時 EF-M のレンズを結構揃えていたところ、キヤノンのフルサイズミラーレスは EF-M ではない大口径のマウントになる、という噂を見るようになりました。私は最終的にフルサイズミラーレスを使いたかったのでその噂を見てから EF-M の機材は全部手放してしまいました。その後の 9 月の EOS R の発表を見ると自分の判断としては正しかったということになるかと思います。

このブログに書いたことは無いのですが、実は EF-M を手放した 2018年5月 ぐらいに、ソニーのフルサイズミラーレス α7III への完全な移行を計画していました。

その第一段階として SEL55F18Z を注文していたのですが、なぜか発注後、何週間たっても入荷されない、という状況が続きました。マウント変更が面倒になってしまい、X マウントを使い続ける方針に変更し、X-H1 と XF10 を迎えることにしました。この時 SEL55F18Z が買えていたらソニー α ユーザーになっていた可能性も十分ありますね。

X-H1 については、その後の X-T3 の発売で値段が暴落してしまうのですがいいカメラだったと思います。今のところ使用歴が一番長いカメラです。

8 月にニコン Z マウントが発表されたとき、ニコンに対する気持ちは完全に冷めていて、発表会の内容にも注目はしていませんでした。

しかし、フォトヨドバシの Z 7 の作例を見てガラッと認識が変わりました。これはいままでのカメラとは違うかもしれない、と思うようになりましたが、当時はニッコールZも数本しかなく、システム変更はまだ自分にとって現実的ではありませんでした。

Z の発展を横目に見る 2019 年

2019 年は X-H1 を使いつつ XF10 を X100F に入れ替えたりしながら X での撮影を楽しんでいました。ニコン Z のニュースもチラ見で追いかけていたのですが APS-C 機 Z50 の発表によってさらにニコン Z への関心が増すようになりました。

2020 年 いよいよニコンに戻る

この時期、新型コロナウイルスの流行が始まったことで、写真の撮影から離れた時期がありました。X-H1 を X-T4 にしてもいいかもなーと思っていろいろ試算してみたら、同じマウントの X-T4 に買い替えるとレンズを多数手放さないといけないが、まるごと Z6 と Z50 にしたら欲しいレンズも揃えられる、という結論になりました。前々からニコンZが気になっていたこともあり実行。

コロナ禍であまり移動が出来なくなったこともあり、地元京都での撮影を楽しむようになりました。よく言われることではありますが Z の操作性が気に入りました。

2021 年 高画素機と大三元標準ズームを使い始める

この年の夏には高画素機 Z 7II、秋には大三元標準ズーム NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S を使い始めて今に至ります。今度の大三元標準ズームはとても気に入って使っています。

撮れ高が上がったように感じた一年でもありました。

もっと他に欲しいカメラは無いのか?

ご覧の通り長い間、いろんなカメラに興味を持って転々としていたのですが、今は他の新しいカメラへの興味がかなり薄まっています。

2020年夏発表の キヤノン EOS R5 で 8K 動画対応が始まったあたりから、凄くはあるかもしれないけれど、ちょっと自分の求めているものではないかな、と思い始め、同じく 8K 動画に対応したソニー α1 で凄い!と欲しい!は違うんだなと感じ始めました。

2021年10月にはニコンからも 8K 対応で究極のミラーレスといえる Z9 が発表されました。自分が使っているカメラのメーカーが凄いカメラを出したということでいろんなニュースを食い入るように見ていたのですが、ほとぼりが冷めてあらためて考えると凄いけど自分のためのものではないなと冷静になりました。もちろんニコンの映像事業においては起死回生の重要製品であったことは間違いないので存在自体は大歓迎です。

動画機能も AF 機能も私の場合 Z 7II にある機能で全然困っていないんですね。画素数についても気持ち3割ぐらいは Z6 で十分だったと思っています。

Z fc 等、デザインなどで手元に置いてみたいカメラもありますが、複数持っていても使い分けに苦労するので一台だけにしておこうかなと思っています。

Z 7II の上のクラスである Z 9 が自分には too much だということで、もうこれ以上カメラ沼をさまようこともないだろう、という悟りの境地に達しています。

レンズもF2.8通しの標準ズーム NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S高倍率ズーム NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR小型単焦点 NIKKOR Z 40mm f/2標準マクロ NIKKOR Z MC 50mm f/2.8、と個人的に使用頻度の高いものは大体揃えてしまいました。

沼にはまって良かった?

これは本末転倒な話なのですが、あれこれカメラが気になって仕方ないので、実際に撮影して自分の体験として昇華し、このブログで公開するということをやってきました。

結果として、撮っておこうと思ったものを撮り逃さない、撮ったものをそれなりに構成する、ぐらいのスキルはついたように思います。(一方で、結局自分の関心のあるものしか撮れないので、続けたからといってそういう個性の枠を超えて上手くなるもんでもないのかもなというあきらめも少し。)

カメラ沼と撮影の習慣が両輪で回っていたので、必要な機能のチェックが出来て、買うカメラの数を少なく収められたかもと思っています。

ざっくりとまとめるとカメラ沼と撮影はリンクしていて面白かった、ということですね。これからだんだん撮影だけの趣味に変わっていくんだろうな、と思っています。

どのメーカーも素晴らしいカメラを出していると思います。自分の場合はニコンに始まってニコンに戻るというルートをたどったのですが、ひとそれぞれ求めているものが違うので、出会いもそれぞれだと思います。カメラに出会うことで自分の求めているものに気づき、結局被写体を通じて何かの世界を見つける、ということもあると思います。カメラの沼は楽しい!ということは断言できます。お金がかかりますけどね…

とりとめもなく書き散らかしてしまいましたが、以上となります。