写凡珠

平凡な日々に潜む珠をスナップ写真に収めたい。読みは「しゃぼんだま」。京都を中心に大阪、兵庫、滋賀、奈良、和歌山、二府四県全てLove。

レンズ交換式カメラシステムの「伸びしろ」とその中毒

私はサッカー観戦をしないので本田圭佑という選手のことはよく知らないのですが、それでもニュースなどを通じて飛び込んでくる彼の言葉には時々はっとさせられることがあります。その中でもなるほど、と思わされたのが「伸びしろ」という言葉です。

「今できていないこと」という一見ネガティブな要素も「これから成長する余地がある」とポジティブに捉えると「伸びしろ」になるのです。

私はこのブログを初めて三年間で、あれが良さそう、これも良さそう、とのべ5マウント10台ものカメラを使ってきました。その経験からいうとレンズ交換式のカメラシステムにも「伸びしろ」があります。

 例えば、今から10年前にマイクロフォーサーズが発表された頃、選択できるレンズの数は少なくシステムとしては一眼レフと比べても頼りない「伸びしろ」の多いシステムでした。 その後、オリンパスパナソニックや関係各社の努力があり、マイクロフォーサーズは一眼レフに決して見劣りのしないレンズラインナップを持つコンパクトで優秀なカメラシステムとなりました。

一方で例えば LUMIX のエントリー機 GF シリーズは 2015 年の GF7 以降、2018 年の GF10 までほとんどマイナーチェンジとしか言えない更新を繰り返していたりします。ここ数年はマイクロフォーサーズの小型レンズが発売されることも少なく、大型のプロ向けレンズが主で、ボディの方も究極と言える E-M1 Mk2 と G9 PRO が発売されてしまい、よく言えば成熟して完成したシステムなのですが、もうそろそろ「伸びしろ」が少なくなってきた気配があります。

先日のパナソニックのフルサイズミラーレス参入はその「伸びしろ」を新たに作るための試み、と見ることも出来ます。 キヤノンニコンペンタックスが引っ張って成熟した一眼レフの世界は皆さんもご存知の通りで「伸びしろ」をおおよそ消費しつくした感があります。ここ最近連続で発表となったニコンキヤノンのフルサイズミラーレス参入は二社に新たな「伸びしろ」を作ることになるでしょう。

なんだか「伸びしろ」礼賛のような流れになってきましたが、この「伸びしろ」はその名の通り、そのタイミングでカメラやレンズを購入する実際の消費者に機能や選択肢を提供するものではありません、ただ期待だけを提供します。機能や選択肢が提供されたとき、それと引き換えに「伸びしろ」は消えていくのです。

この3年間、デジタル一眼レフについてはすでに完成したシステムであり、あまり「伸びしろ」が残っていなかったことを確認する3年間でした。マイクロフォーサーズについてはパズルのピースの残りを埋めるような3年間だったと思います。 ソニーの FE と富士フィルムの X (ともしかしたらキヤノンの EF-M)についてはこの三年間で、「伸びしろ」の方が多いシステムから、成長して「伸びしろ」の方が少ない、成熟したシステムに発展したように思います。

私は富士フィルムのユーザーとしてすこし物足りなさを感じていた(「伸びしろ」のある) X-T10 から X-T2、X-H1 と X シリーズの成長を見てきました。ただ利便性を感じるだけではなく、「伸びしろ」が消えていくことに快感を感じていた、と思います。

成長の結果、ユーザーとしては X-H1 と今の XF レンズ群にとても満足しているので、逆に「伸びしろ」が減ってきているのかも、と複雑な思いを持ち始めています。

もし私が「伸びしろ」中毒者なら、もしかしたら約1年後これからさらに「伸びしろ」のあるパナソニックの(あるいはニコンキヤノンの、もしくはソニーの)フルサイズミラーレスシステムに乗り換えるかもしれません。もし「伸びしろ」中毒とは決別して、自分が求めている機能で写真を撮ることにフォーカスするならこのまま X を使い続けると思います。

クールダウンしたいと思ってはいますが、なにぶん、3年間で5マウント試したような馬鹿な人間なので、どうなるか分からないですね…

以上、支離滅裂な独り言でした。メーカーの開発担当者が読んだら「満足し始めたら不満を感じるとか、どないせーっちゅーねん!」と突っ込むでしょうね(笑)。