NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 は優秀な散歩の友となるレンズ
NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 について撮影記事が 100 を越え、自分の中でどういうレンズなのか定まってきましたので、レビューを残しておこうと思います。
NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 については一言で「優秀な散歩の友」と表現したいと思います。以下、根拠などを挙げていきます。
等倍まで寄れるので季節の花を撮るのにちょうどいい
このレンズは最大撮影倍率が 1 倍です。フルサイズの Zf でいうと 35.9mm × 23.9mm のものを目いっぱい写せるぐらい近寄ってもピントが合う、ということになります。10 円玉の直径は 23.5 mm ですから 10 円玉が写真の短辺にちょうど納まるぐらいは、小さいものを大きく写すことが出来る、ということです。ですので、散歩中に見かけた季節の花々を撮影するのに向いたレンズとなります。






50mm というスナップに使いやすい画角
散歩時に撮りたいものは近接の季節の花ばかりではなくて、遠景となる街や自然の風景もあると思います。このとき焦点距離 50mm の画角というのがとても使いやすいです。


鏡筒が短く軽量で取り回しが良い
仕様書によるとレンズマウント基準面からレンズ先端までの長さが 66mm で質量が約 260g です。つまり短く、軽いです。
散歩に気軽に持ち出せるレンズということになりますし、グリップの浅い Zf と組み合わせても使いやすいレンズということにもなります。
ただし、前群繰り出しなので、近接撮影時にレンズの先端部がニョキニョキ伸びることについては注意してください。
描写が良い
十分な解像力、色乗りの良さ、ボケの滑らかさがあって個人的には好みの描写をします。
ただし、これらについては S-Line の NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S や NIKKOR Z 50mm f/1.8 S と比べてしまうと一回り負けているのは感じます。特にボディが高画素機だと違いがはっきりしてくるかもしれません。とはいっても一眼レフ時代のレンズより優れているのは間違いないと思いますし、ほのかなオールド味を個性として持っているという肯定的な見方をすることも出来ると思います。
このレンズが苦手なこと
これまでこのレンズが得意なことを挙げてきましたが、以降、苦手なこと、他のレンズを使った方がよいこと、も挙げていこうと思います。
ワーキングディスタンスが短いので蝶は撮りにくい
このレンズは最大撮影倍率が 1 倍ではありますが、この撮影倍率が最大になるときの撮像面と被写体との距離、つまり最短撮影距離は 16cm です。この 16cm というのはレンズ自身の長さなども含むものですから、レンズの先端から被写体との距離、つまりワーキングディスタンスはほとんど確保できません。
これは、近づくと逃げていくような被写体、例えば蝶を撮るのには向いていないという事になります。蝶を撮りたい場合は焦点距離の長い NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S や望遠ズームレンズ、高倍率ズームレンズなどを使うことをおすすめします。
室内人物撮影については必ずしもベストなレンズではない
開放F値が f/2.8 で明るさがそれほどではないと焦点距離 50mm というのが、室内で人物相手だと少し距離を確保しないといけない画角であることから、悪くはないもののベストではないレンズです。室内人物撮影の場合は NIKKOR Z 40mm f/2 をお勧めします。
フォーカスブリージングはある
たぶん最大撮影倍率が高いレンズの場合は仕方ないのかと思いますが、フォーカスブリージングはありますので、動画撮影では注意が必要かもしれません。ただし、フォーカスの移動範囲を限定すればそこまで気にならないかもしれません。
光学式手振れ補正は無い
レンズ自身は光学式手振れ補正を持ちません。しかし、ニコンの Z シリーズはフルサイズ機の場合ボディ側手振れ補正を内蔵しているので問題にはならないと思います。APS-C 機の場合はボディ側手振れ補正を持たないので手振れに注意です。
以上、NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 は優秀な散歩の友となるレンズ、でした。
